ご挨拶
謹んで新年の喜びを申し上げます
遊部屋十和田として本格営業を開始した2021年、観光に出向くことも厳しい世の中ではございましたが、多くの皆様にご来訪あるいはご興味を持っていただき、誠にありがとうございました
本年も様々な視点から皆様に十和田湖を楽しんでいただけるよう、多種多彩な案内を行っていく所存でございます
寒い日がまだまだ続きますが、皆様もどうかご自愛の上、季節・時間で姿を変える十和田湖へ癒しと遊びの旅へお越しください
十和田湖で皆様と会える日をお待ちしております
代表案内人 山下 晃平
2022年最新情報
目次 〇現在実施中ツアー ・かんじきフットパス 〇雪解け後予定のツアー ・日の出さんぽ ・西湖早朝散策 ・休屋夕方散策 ・湖上ツアー!? ・その他 〇十和田湖歴史調査結果 ・三戸道 ・五戸道 ・藤原道 ・七戸道 〇イベント情報 ・十和田古道フォーラム
現在(積雪期間)のツアー
●
かんじきフットパス(十和田湖自然ガイドクラブ主催ツアー)
積雪期間中は案内ツアーはお休み……ではありません! 雪が積もった冬だからこそ入れる秘密の森を冒険するツアーを開催中です。白いキャンパスに描かれた自然の営みに出会って冬の森を好きになりませんか。
詳細はこちら
雪解け以降のツアー予定
●
日の出さんぽ
2021年に多くの方を魅了した十和田湖西岸の日の出。その中で湖畔を歩くツアーは曇りの日だって途中で晴れたり、独特の濃い色合いを生み出したりと天気を問わず素晴らしい時間でした。ぜひ、多くの方に体感いただきたく、積雪期を除いたオールシーズン対応の定時型のツアーを実施いたします。
詳細はこちら
●
西湖畔早朝散策
秋に十和田プリンスホテル宿泊者様限定で実施した朝6時からの早朝ツアーを、時期を拡大して実施いたします。平日はすべての方に開放しての実施を予定しております。春は花々、夏は清々しい緑、秋は日の出タイムの中で気持ちの良い一日を開始しませんか。詳細は2月中頃までに公開予定です。
●
十和田湖休屋夕方さんぽ(仮名)
十和田湖の歴史や自然と出逢う十和田湖畔休屋エリアの散策ツアーを夕方に定時実施いたします。龍神伝説、十和田神社といった開運の歴史、その時々の動植物や湖の話をしながら散歩しませんか。なお、時期によって夕日観察ツアーになるかも!?詳細は2月中頃までに公開予定です。
●
湖上のパワースポットめぐり!?
2021年もたまにお手伝いに行っていたイギリス軍でも使用されているエンジン付き小型ボート「RIB」で巡る湖上ツアー。2022年は案内人も定期的に乗船し、ご案内する予定です。下記のリブパイオニアさんのツアーに参加すれば案内人と会えるかも!?
当社ツアーとの組み合わせやご指名はリブパイオニアさんと相談の上対応を検討しますので、まずは相談してみてください。
リブパイオニア
●
その他オーダーメイドツアー
本年も日中の休屋や西湖畔散策、白雲亭軽登山、十和田古道巡りなど上記ツアー以外のご相談も対応していく予定です。特に十和田古道は新しいツアーを旅行会社さんと相談をしていますので、今後情報をお見逃しなく!
●
2021年十和田湖歴史調査結果
案内人が所属する十和田湖伝説の伝え方を考える会が様々な専門家やNPO法人十和田歴史文化研究会と合同で調査を行っている、十和田湖がカミのすむ霊山として信仰を集めていたころの参詣道「十和田古道」。2021年の調査結果を簡単にご紹介します。
今年度調査個所
三戸道・休屋-宇樽部間
五戸道 / 藤原道 /七戸道
–
三戸道・休屋-宇樽部間
十和田湖外周の道にどのように合流するのか、合流後どのように休屋(十和田御堂のあるエリア)に行くのかを調査
<結果と状況>
最初は宇樽部トンネル前後の山道を歩き回っての調査。江戸時代の参詣案内記にある「切石坂」がトンネルの宇樽部側にある岩場のことであり、どうやらこの辺りで三戸道は十和田湖外周の道と合流することがわかりました。同時に、十和田湖を拝んだであろう場所、参詣者が名前を刻んだ痕などを発見しました。
そして道全体を調査しようと、トンネルの辺りから国道454辺りまでを一日で調査。湖側は候補がある程度絞られるも特定できず、修行に適した場所なども見つかるが尾根を越えた後は藪に包まれた厳しい道となり、全て埋もれ、調査というより修行の旅となりました。
山道の古道調査は緑が増えれば難しくなるので2022年以降に課題を残し、2021年の調査は終了しました。
<成果>
①江戸時代の記録にある「切石坂」などの特定
②参詣者が名前を刻んだ樹木を複数発見
③遙拝所候補の発見
④三戸道のルートがある程度絞られた
<備考>
三戸道についてはこの調査以外でもごのへ郷土館の木村館長が調査研究を進めており、本年3月予定の古道フォーラムでその結果を聞くことができます。
–
五戸道
2020年に数多くの遺跡を発見した五戸道の精細なデータを得るため、考古学の専門家も交えながら調査を行った。
並行した古道の確認 木の辺りが遥拝所推定位置(侵入不可)
<結果と状況>
月日山の麓から頂上まですべての道をたどった。2020年に発見した道のすぐ脇に並行した古道がいくつも見受けられ、道の深さ等の状況からその道は戦国時代以前の道であると考えられ、元禄時代(江戸)の碑「十和田山新道の碑」(湖畔子ノ口の石碑)に記録されている道の整備は、戦国時代以前の道をさらに歩きやすいものへと改修工事を行われたものということが判明しました。
また、弘前大学名誉教授の斉藤利男先生の研究から、工事期間や鳥居長根(惣辺牧場付近)の遥拝所位置などが、この年に推定されています。
<成果>
①2つの時代の古道が並行して存在していることが判明
②月日山古道の位置のおおよそが地図上で確定
–
藤原道
樹海ライン(県道2号線)に沿って存在する古道が、どれくらい現存しているかを調査。
見張り所跡 熊坂峠 4月発見の古道 近代の道 登山道と交差する古道
<結果と状況>
4月には途中のポイントから七滝へ向かい、前半の道を調査。戦国時代の見張り場と考えられる平らな場所や小さな堀道(古道)がいくつも散見されましたが、途中からの「熊坂峠」と推定される場所では笹薮の中での下り坂となり、「クマザサ峠」が正しい名前ではないかなどと話しながら、道をある程度特定しました。その後、後半の道も確認し、ある程度の古道の存在を確認しました。
11月には車で移動しながら道路脇の道を探っていった。いくつか大きな道跡が発見されましたが、江戸時代や戦国以前の道とするには規模が大きく、鉱山が活発だった明治以降に拡大されたものと調査隊は結論を出しました。また、鉛山峠を通り白雲亭へ上る登山道内も調査、登山道入り口すぐ近くから数本の堀道(古道)の存在が確認できました。
<成果>
①樹海ライン沿いには近代の道が点在しながら現存
②鉛山登山道内の古道を発見
–
七戸道
北海道の名付け親、松浦武四郎が残した記録を元に奥瀬村(道の駅奥入瀬周辺の旧称)から始まる道の状況を調査
奥瀬舘近くの堀道 最大級の道 沼跡 最長の堀道
<結果と状況>
斉藤先生が奥瀬舘の近くで古道を発見したため、秋に調査が開始しました。林道の脇を探す形で調査をすると、月日山と同じく林道に沿う形で古道が点在していることが確認できました。中でもこれまででも見たことのないような大きさの道を発見し、大興奮の中、最初の調査を終えます。2回目の調査では前回終了地点から奥を確認、松浦武四郎が見た沼の跡、案内人を返したと記録されている小川など、ポイントを確認し、その日も多くの古道を発見しましたが馬の神という山を登り始めたところその途中から、堀道が途切れずに500mも続いて残っている最長の堀道も発見。この道の規模から元禄時代(江戸)に行われた整備は五戸道だけではなく、この七戸道も行われたものであることがわかり、これまでの説を変える発見でした。
<成果>
①七戸道のルートの詳細がわかった
②最大級の古道の発見
③最長の古道を発見
④湖畔子ノ口にある碑に刻まれた工事は七戸道も対象
<備考>
上記に書かれた調査以降も複数回の調査が行われています。その結果は本年3月の古道フォーラムで発表される予定です。
●
イベント情報
十和田古道フォーラム
十和田湖の歴史遺跡である十和田古道のフォーラムが3月に開催されます。上記で報告した十和田古道の調査報告と専門の先生方からの講演を予定しています。
日時:3月5日(土)午後
場所:十和田市民文化センター
※詳細は近日公開いたします。興味がある方は当社にメール連絡いただければ、直接お知らせいたします。